Claudeのカスタムコネクタで社内システムを使う手順(Free/Pro/Max/Team/Enterprise別)

この記事の要点

  • Claudeの カスタムコネクタ は、Free・Pro・Max・Team・Enterpriseの すべてのプラン で使えます。ただし Freeは1つまで です。
  • Free・Pro・Maxは 自分で追加。Team・Enterpriseは オーナーが組織に追加 し、メンバーはそれぞれ「接続」を押して使い始めます。
  • 接続はAnthropicのクラウドから行われるため、接続先は インターネットから届く 必要があります。Claude Desktopを使っていても同じです。

この記事の内容は、2026年10月8日にAnthropicの公式ヘルプ「Get started with custom connectors using remote MCP」と公式ドキュメント「Add a connector that isn't in the directory」などで確認したものです。Claudeの機能と画面は頻繁に変わるため、設定の前に最新の公式情報もあわせてご確認ください。出典は記事末にまとめています。

カスタムコネクタとは

Claudeの「コネクタ」は、Google DriveやSlackなどの外部サービスとClaudeをつなぐ仕組みです。Anthropicが一覧(Connectors Directory)に載せているもののほかに、自分たちで用意した接続先をURLで登録できます。これがカスタムコネクタです。自社専用の販売管理や顧客管理などの業務システムをClaudeから使うには、この方法を使います。

接続先は、MCP(Model Context Protocol)という共通の規格に沿って作ります。MCPは、AIアプリと外部のシステムをつなぐための公開された規格で、公式ヘルプでは「Anthropicが作ったオープンな標準」と説明されています。利用者が中身を理解する必要はありませんが、業務システムとClaudeの間に、MCPに対応した「接続先」(公式ヘルプでいうリモートMCPサーバー)が1つ必要です。

プラン別の比較表

2026年10月8日時点で、公式ヘルプ・ドキュメントから確認できた内容です。「記載なし」は、公式情報で確認できなかった項目です。

項目FreePro・MaxTeamEnterprise
カスタムコネクタ可(1つまで)可(上限の記載なし)可可
追加する人本人オーナー・プライマリーオーナーオーナー・プライマリーオーナーと、ライブラリ管理の権限を含む役割の人
メンバーの操作—各自が「Connect」で接続(共有の鍵を使う接続先を除く)
組織全体での操作の制限—(自分で機能ごとに許可・確認・禁止を設定)オーナーが「読み取りは許可・書き込みは禁止」のように組織全体で制限できる
社内ネットワーク内の接続先Anthropicの接続元IPを許可すれば可IP許可のほか、MCPトンネル(申請制の試験提供)

Free・Pro・Max

  1. 本人が追加するFreeは1つまで
  2. 会話で使う

Team・Enterprise

  1. オーナーが組織に追加する一般メンバーは追加できない
  2. メンバーが各自「Connect」で接続する共有の鍵を使う接続先を除く
  3. 会話で使う
図:プランによって、カスタムコネクタを追加する人が違います。

使える場所は、Web版(claude.ai)、Claude Desktop、Coworkです。スマホアプリについては「WebやDesktopで接続したコネクタは、次にログインしたときにスマホアプリでも使える」「スマホでの追加はベータで、カスタムコネクタはWebとDesktopが主な経路」とされています。

なお、Team・Enterpriseでは、コネクタは自分だけのプロジェクト(非公開のプロジェクト)でのみ使えること、コネクタで取得した内容を含むチャットは共有できないことが、公式ヘルプに書かれています。

始める前に用意するもの

  • 接続先のURL:業務システムにつながるMCPの接続先のHTTPSの住所です(例:https://mcp.example.com/mcp)。開発会社に作ってもらうか、接続サービスを使って用意します。
  • ログイン方式の情報:接続先がOAuth(ほかのサービスのアカウントでログインする方式)を使うか、APIキーなどの固定の鍵を使うかを確認します。
  • 読み取り専用の鍵:業務システムのAPIを呼ぶ鍵は、最初は「見るだけ」の権限に絞ります。理由は「安全チェックリスト」で説明しています。
  • Team・Enterpriseの場合はオーナーの協力:一般メンバーはカスタムコネクタを追加できません。

業務システムにAPIがあるかどうかが分からない場合は、先に「自社システムにAPIがあるか確かめる方法」をご覧ください。

手順:Free・Pro・Max

画面の名前は英語版の公式ヘルプの表記です。日本語表示では訳語が異なる場合があります。

  1. 「Customize」→「Connectors」を開く
  2. 「+ Add」→「Add custom connector」
  3. 名前とURLを入力して「Continue」
  4. 「Authentication」でログイン方式を選ぶ
  5. 固定の鍵があれば「Request headers」に入れる
  6. 「Add」で完了。必要なら「Connect」
図:Free・Pro・Maxでカスタムコネクタを追加する流れ(画面の名前は英語版の表記)。
  1. コネクタの設定を開く
    「Customize」→「Connectors」を開きます。
  2. カスタムコネクタを追加する
    「+ Add」→「Add custom connector」を選びます(公式情報には「Add」→「Custom」→「Web」と書かれたものもあり、画面によって表記が異なります)。
  3. 名前とURLを入力する
    一覧に表示される名前と、接続先のURLを入力して「Continue」を押します。
  4. ログイン方式を選ぶ
    Claudeが自動で読み取った設定を確認し、「Authentication」で次のどれかを選びます。「Sign in now」(使う前に各自がログイン)、「Sign in when needed」(必要になったらログイン)、「No sign in」(ログインなし)。OAuthを使う場合は、「OAuth client」で方式を選びます(通常は推奨と書かれた「Use Claude's published identity」)。
  5. 固定の鍵がある場合は「Request headers」に入れる
    APIキーなどで認証する接続先は、ここに鍵を登録します。値は保存後に再表示されません。Authorization に入れる場合は、Bearer などの方式名も含めて、接続先の説明どおりに入力します。この欄は2026年10月時点でベータで、一部の組織にだけ表示されます。
  6. 「Add」を押して完了
    一覧に追加されたら、必要に応じて「Connect」を押してログインします。

手順:Team・Enterprise

オーナーが組織に追加する

  1. 「Organization settings」→「Connectors」を開きます。
  2. 「Add」を押し、「Custom」→「Web」を選びます。
  3. 名前と接続先のURLを入力し、ログイン方式・OAuth・Request headersを、個人プランと同じ要領で設定して「Add」を押します。

Request headersに共有の鍵を入れた場合、その接続先を使う全員が、同じ鍵の権限で業務システムにアクセスします。公式ヘルプでも、メンバーに許す範囲に絞った鍵を使うよう注意されています。

メンバーが接続する

  1. 「Customize」→「Connectors」を開きます。
  2. オーナーが追加したコネクタ(通常「Custom」の印付き)を探します。
  3. 「Connect」を押してログインし、使い始めます。

会話で使う・操作を制限する

  • 会話ごとにオン・オフ:チャット欄左下の「+」→「Connectors」で、コネクタごとに切り替えます。
  • 機能ごとの許可:「Customize」→「Connectors」でコネクタを選ぶと「Tool permissions」が表示され、機能ごとに「Always allow(常に許可)」「Needs approval(都度確認)」「Blocked(禁止)」を選べます。読み取りの機能と、書き込み・削除の機能に分かれて表示されます。
  • 組織全体での制限(Team・Enterprise):オーナーは、たとえば「読み取りは許可、書き込みは禁止」のように、組織全体に効く制限をかけられます。メンバーが個別に上書きすることはできません。
  • コネクタが多いとき:「+」→「Connectors」→「Tool access」で読み込み方を選べます。10個以上使う場合は「On demand」が勧められています。

「Tool permissions」で、機能ごとに選べる3つの設定

  • Always allow常に許可。信頼できる接続先だけに
  • Needs approval都度確認。内容を読んでから許可する
  • Blocked禁止。書き込み・削除の機能を止めるときに使う
図:機能ごとの許可の設定。Team・Enterpriseでは、オーナーが組織全体に効く制限もかけられます。
Claudeの画面。「販売管理システム: 月別の売上を見る」を使用しました、と表示されたあと、今月(2026年10月)の売上上位3社(A商事・B工業・C物産)の10月売上・9月売上・増減額・前月比を表にまとめて答えている
実際のClaudeの画面(データはサンプル)。会話の中でコネクタの機能(ここでは「販売管理システム: 月別の売上を見る」)を使って答えたところです。

よくあるつまずき

  • Claude Desktopなら社内のシステムに届くと思っていた:Desktopから追加しても、接続はAnthropicのクラウドから行われます。自分のパソコンからは見えるシステムでも、社内ネットワークやVPNの中にあればつながりません。
  • 無料プランで2つ目が追加できない:Freeのカスタムコネクタは1つまでです。
  • Teamのメンバーで「追加」が見つからない:追加できるのはオーナーです。オーナーに依頼してください。
  • 「Request headers」の欄がない:2026年10月時点でベータで、一部の組織にだけ表示されます。表示されない場合は、OAuthなど別のログイン方式を接続先側で用意する必要があります。
  • 鍵を入れたのに認証エラーになる:Bearer などの方式名が抜けていることがよくあります。Claudeは入力した値をそのまま送ります。
  • ログイン方式を後から変えたい:OAuthの設定やRequest headersは追加後に変更できません。いったん削除して追加し直し、メンバーは接続し直します。
  • Researchで大量に呼び出される:Research(調べもの機能)中は、Claudeがコネクタの機能を承認なしで呼ぶことがあります。書き込みの機能は止め、呼び出しの多さにも注意するよう案内されています。

よくある質問

無料プランでも社内システムをつなげますか?

つなげます。Freeでもカスタムコネクタを1つ追加できます。まず1つのシステムで効果を試すには十分です。

スマホのClaudeアプリから使えますか?

WebやDesktopで接続したコネクタは、スマホアプリでも次のログインから使えるとされています。追加の作業はWebかDesktopで行うのが確実です。

社内ネットワークの中にあるシステムもつなげますか?

方法は2つあります。1つは、ファイアウォールでAnthropicの接続元IPアドレスを許可する方法です。もう1つは、社内から外向きの通信だけで接続する「MCPトンネル」で、2026年10月時点ではEnterpriseプラン向けに申請制の試験提供(リサーチプレビュー)として案内されています。どちらも情報システム担当者や開発会社の作業になります。

  1. ClaudeWeb版・Claude Desktopなど
  2. AnthropicのクラウドDesktopから追加しても、接続はここから行われる
  3. 接続先インターネットから届く必要がある
  4. 業務システム
  • 社内ネットワーク内の方法 1ファイアウォールでAnthropicの接続元IPアドレスを許可する
  • 社内ネットワーク内の方法 2MCPトンネル社内から外向きの通信だけで接続する。Enterpriseプラン向けの申請制の試験提供(2026年10月時点)
図:カスタムコネクタの接続経路と、社内ネットワークの中にあるシステムをつなぐ2つの方法。

データの書き込みを止められますか?

止められます。「Tool permissions」で書き込み・削除の機能を「Blocked」にします。Team・Enterpriseでは、オーナーが組織全体で止められます。ただし最も確実なのは、業務システム側の鍵を読み取り専用にすることです。

Claude Desktopの「拡張機能」とは何が違いますか?

拡張機能(Desktop extension)は、自分のパソコンの中で動く接続先です。公式ドキュメントでは、手元のファイルやツール、社内の機密性の高いデータを扱う用途に向くとされています。一方で、使えるのはClaude Desktopアプリだけです。社員がWebやスマホからも使うなら、URLで追加するカスタムコネクタが向いています。

安全面の注意

公式ヘルプは、カスタムコネクタはAnthropicが検証していないサービスにつなぐものだとして、次の点に注意するよう呼びかけています。

  • 信頼できる相手が作った接続先だけをつなぐ。
  • ログイン時に求められる権限をよく確認する。不要な権限は与えないでください。
  • プロンプトインジェクションに注意する。悪意のある接続先が、Claudeに意図しない操作をさせる隠れた指示を含めることがあります。
  • 接続先の動作の変化に気を付ける。接続先の作り手が、予告なく動作を変えることがあります。
  • 「Allow always」は信頼できる接続先だけに。承認の確認は内容を読んでから許可します。

あわせて、読み取り専用の鍵から始めることをおすすめします。接続前の確認項目は「業務システムを生成AIにつなぐ前の安全チェックリスト」にまとめています。

キクダケでの使い方

キクダケは、業務システムの既存のAPIと手元の仕様書(Excel・PDF・Word)から、Claudeに登録する「接続先」を用意するサービスです。上の手順の「接続先のURL」を、開発を依頼せずに用意する役割にあたります。

  • 現在はβ版の準備中で、まだ利用は始められません。
  • 使えるのはデータを読み取る機能だけです。登録・更新・削除はできません。
  • キクダケが発行したURLを、上の手順でカスタムコネクタとして追加する流れになる予定です。Freeプランでも1つ追加できるため、費用をかけずに試せます。

ChatGPTを使っている場合は、「ChatGPTのプラン別:社内システムをつなげる条件と設定手順」をご覧ください。ChatGPTはプランによって条件が大きく異なります。

出典・参考

確認日:2026年10月8日。上記の公式ヘルプ・ドキュメントを同日に確認した内容です。画面の名前は英語版の表記によります。Claudeの機能・提供プラン・画面は変更されることがあるため、導入前に最新の公式情報をご確認ください。